性産業の裏側で少女たちを操るネファリアス――魂の売人たち――。
彼らをはびこらせるのは簡単だ。私たちが“無関心”でいればいい。
ネファリアス
売られる少女たちの叫び
私には価値がない。 私のことなんて誰も気にしない。 だって、「モノ」になったんだから。
性を搾取され、暴力と恐怖により崩壊した魂は、自己否定に囚われて苦しむ。彼女たちが自尊心を取り戻し、未来に希望を持つ日は来るのだろうか――
制作:エクソダス・クライ / 制作・脚本・監督:ベンジャミン・ノロ
撮影:マシュー・ディッキー、スティーヴ・ウィリス
編集:マシュー・ディッキー、ケニー・ミラクル、ジェシー・ケプキー
音楽:ジョン・サミュエル・ハンソン
2011年アメリカ作品/1時間36分/日本語字幕:山岡万里子(Not For Sale Japan代表)、勝俣孝美
ノット・フォー・セール・ジャパンでは、今後も当イベントを順次展開していこうと計画しています。共催してくださる団体の方は、japan@notforsalecampaign.orgまでご連絡ください。
上映会&トークイベント
◆ 未 定
過去のイベント
◆ 12月9日 清泉女子大学(東京・五反田)
<参加者アンケートより>
◆ 6月25日 武蔵野プレイス(東京・武蔵境)
<参加者アンケートより>
◆2016年6月12日 東京ユニオンチャーチ(東京・表参道)
昨日は東京ユニオンチャーチでの『ネファリアス~売られる少女たちの叫び』上映イベントが無事、盛況のうちに終了しました。5年前にNFS創設者バットストーン氏が講演を行い、そこからNFSJの種が蒔かれた大切な場所。昨日も多くの皆さんが大事な問題だと受け止め、考え始めてくださったことに感動しました。上映の実現に尽力してくれたスタッフとユニオンチャーチの皆さんに感謝いたします!
◆2015年11月11日 上智大学(東京・四谷)
神戸女学院大学での『ネファリアス』上映イベントは外部からの男子学生含む多くの参加者が集い盛況で、良い学びの機会を提供することができました。
Q&Aでは「スウェーデンが売春を禁止しているが、他の国で取り組んでいるところはあるのか?」などの質問があり、また、終了後も「ポルノ漫画が禁止されていないが、これは誰に働きかければいいのか?」「シングルマザーの貧困が売春につながっているのではないか?」など学生さんたちから質問を受けました。
この映画には多くの問題が提起されていて、学生・大人問わず参加者が何かしら学び、得るものがあったことを嬉しく思います。参加してくださった皆さん、そして何より、大学で上映イベントを実現するためにご尽力くださった先生方に感謝します!(漫画『陽はまた昇る』も配りました)
◆2015年10月27日 国際基督教大学(東京・三鷹市)
※ ICUロータリー平和センターとの共催
平日昼間の時間帯でしたが、学生さんに社会人も何名か加わり、20名ほどの参加で上映会が行われました。中には当日、会議室の階下にある学食に立った案内板を見て、飛び入り参加してくれた方もありました。
上映後は留学生を中心に積極的なディスカッション参加があり、盛り上がりました。オーストラリア人の留学生が自らが滞在したことのあるメキシコへの中央アメリカ諸国からの人身取引の実態を話してくれたり、「日本も需要者(買春者)の取締りが必要なのでは?」「日本の性教育が原因なのでは?」「日本人は性的に抑圧されているのか?」「日本でも性産業の裏にはマフィア(暴力団)が関わっているのか?」など多くの質問が出ました。参加してくださった皆さま、ご準備くださったロータリー平和センターの皆さま、ありがとうございました!
◆2015年9月5日(土) 東区プラザ(新潟市)
◆2015年5月23日 同志社大学(京都)
日 時:5月23日(土) 12:30〜15:30(12:00開場)
場 所:同志社大学今出川キャンパス 良心館2階 ラーニングコモンズ
アクセス:京都市営地下鉄烏丸線今出川駅より徒歩5分 →地図
*地下鉄今出川駅からお越しの方は、改札口よりスタッフがご案内いたします。
参加費:無料
申込み:こちらのフォームよりお申し込みください。(所要時間1分)
問合せ:nefarious0523@gmail.com(メール)、@nefarious0523(Twitter)
主 催:ノット・フォー・セール・ジャパン、学生団体SMILE
*上映時間は約95分です。
*内容的に高校生以上のご参加をお勧めします。
ディスカッションより
Q:人身売買の実態について、チョコレート原料のカカオについてなどは知っていた。企業はなにもできないのだろうか? (男性)
A:フェアトレードの試みが随所にある。とくに欧米の消費者の間では購買を通じて企業への支持を表明する方法として定着しているようだが、日本ではなかなか浸透していない。それでも市民が選ぶことで変わる。チョコレートで言えば、日本の森永製菓が昨年、日本メーカーとして初めてフェアトレードチョコレートを発売。市民の支持がないと続かない。
Q:現代の日本を考えると、女子高生であることに付加価値があるとメディアがとらえているようだ。それは、女子高生を性的対象としてみること。本人たちはそのように見られていることに気づいているのかもしれないが、自分たちが女子高生であることに価値があるとわかって振舞っているのかも。
子どもが性的な対象として美化されている。これが、性虐待を受ける循環を生んでいる。日本でも子どもの性虐待は増えているのだろうか?(女性)
A:日本はあまり性的虐待は無いと思われているけれど、実は多くは家庭内で起きていて隠されており、表に出てきていないだけ。年間2万件起きているという推計もある。被害者は、年齢が低くて理解できていない、あるいは嫌だと思っても愛情を失う、また生活基盤を失う恐れから告発しにくく、家族は見ないふり、あるいは隠す。インターネット上に溢れる児童ポルノの多くは親近者によって撮影されており、これは虐待の証拠映像である。
Q:映画の中で、カンボジアで性産業から子どもを保護、リハビリしている人(アガペ宣教団のドン・ブルースター)が、「児童の性虐待を解決するには、教育や収入の問題だと言われているが、そうではなくモラルとスピリチャリティの問題だ」と語っていたのが印象に残った。このモラルとスピリチャリティはどうしたら育むことができるのか。(女性)
A:やはり、自分自身をなにも条件をつけずに愛してくれる人がいることが大切なのではないかと思う。それにより、自分は「モノ」「商品」なのではなく、存在自体に意味と価値があると感じられるようになる。
思いやりのあるコミュニケーション、目に見えているものから心の内側を汲み取る思いやり。遠回りに見えるがそうした交流が普通に社会にあることがこうした問題を解くことになると思う。
参加者の感想(抜粋)
・受容する側が供給を作っている。消費者である僕たちが人を商品と思わないことが大切だと思った。
・自分と自分の大切な人に置き換えて考えること。加担しないこと。
・育った場所に風俗店やストリップの店が多くあり、そこで働いている外国人女性などに対して「好きでやっているんだろう」と嫌悪感を抱いていました。この映画を観てそうでなかったと知り、自分の偏見を反省しました。
・貧困解決に対して資金や教育の必要性が言われるが、それらが整っても人身売買は起こっている。人間の根本的な部分になる感情を利用した産業だから根強いのだと思う。
参加者の方より(抜粋)
・様々な要因があることが分かった。教育、文化、モラル、どれも必要であり1つだけでは解決できないのだと映画を見て気づかされた。
・人身取引の被害者は宗教色を抜きにしても、自尊心の回復が重要であると理解できた。
・貧困だけではなくてむしろモラルの部分で自分とは全く違う考えられないような思考で、見ていて怒りを覚えました。最後、じゃあ私はどうすればいいのだろうともやもやしました。
参加者の方より(抜粋)
・まずは売春婦たちを見下すのをやめること。現実を直視させるインパクトある映画だった。(10代女性)
・人身売買の原因となっている諸問題がいかに根深いかを学ぶことができた。個人でできることは少なくても、皆が正しく理解して力を合わせれば必ず解決への糸口を見つけることができるし、一人ひとりの生き方にも変化をもたらすことができると信じる。(10代女性)
・人々の認識を上げることが重要であるが、ソーシャルメディアなどを使って(ASLのバケツチャレンジのような)地球規模のムーブメントとして広げることで、短期間に効果が上げられると思う。(10代女性)
参加者の方より(抜粋)
・起こっていることは知っているつもりだったが,裏側にある本当の課題を知ることができました。自分にできることは何なのか、考え続けていきたいと思います。(30代女性)
・「好きで性産業に入っている」という安易な見方を否定する、背後のシステムに目を向けることができてよかった。(20代男性)
参加者の方より(抜粋)
・ 深い人間の罪、根っこの部分は何なのかを考えさせられました。加害者にも弱さ、むなしさがあり、赦され変えられて行く必要があるし、我々にも麻痺している部分、諦めもある。(50代女性)
・女子高生には辛い内容だったとは思うが、知っておくべきことだった。必ず将来の生き方にもつながって行くと思う。(50代男性)
・人身売買には、自分が考えていたこととは全く違う構造・システムがあることを知りました。(40代女性)
・私自身もまた人身売買に加担しているのだろうと思う。手口や方法は時代によって変化しているが、結局は人の心の問題かと思うが、廃絶への途方もない道のりを思うと心が痛んだ。(20代男性)
・人身売買はされる側が絶対的な被害者ではあるが、する側も少なからずは同じように被害者なのかもしれないと思いました。負のスパイラルを断たなければならない。共通しているのはみな愛に飢えているということ。(20代女性)
参加者の方より(抜粋)
・性的搾取だけでなく、とても安い服を作らされている人達も増えている。モラルの低下、SNSやインターネットの普及を考えると、子供にスマホを持たせないとか男性のモラルを高めるとか、何とか改善されていくと良いと思う。
・21世紀の今、こんなことが行われているなんて今まで知りませんでした。大きなショックです。格差が広がっているのは日本の社会でも感じられますが、人間が物になるなんて言葉が見つかりません。女性が今でも下に見られていると感じます。本当の人間愛で救う活動をされている方々がいることも知り、カルトから救う活動と同じものを感じました。
・最後に紹介されていたウィリアム・ウィルバーフォースが実際にしたことを私も始めていきたいと思いました。多くの人にこの問題を知ってもらうべきだと改めて思います。
参加者の方より(抜粋)
・貧困、親への資金など国によって理由は違うけれど、その人の心が破壊され操られ...同じ女性として胸が痛くなりました。
・売春に自由意志など存在しないというメッセージが印象的でした。
・世界で行われている性的搾取を知らなかったわけではありませんが、どこかで避けてきたように思います。日本でも似たようなことが起きていると思います。人間の「欲」は人間としての尊厳やプライドもなくしてしまいます。映画の中の人達が希望の光を見たのが唯一の救いです。
・自分の娘を売るという現実がとてもショックでした。ひとりひとりが(男女ともに)自分の体を大切にしていける国が増えることを願っています。
・現実を見ること、知ることはが怖くて参加を迷いました。けれど現実を知ることは大切だと思います。自分も出会った人とのつながりを大切にして現実を伝えていきたいと思います。
◆2014年7月12日 創価大学(東京・八王子市)
Lighthouse Youth Forumとの共催
参加者の方より(抜粋)
・日本ではあまり認知されていない人身売買と思うので、この問題を広めていく活動を行いたいと思いました。
・今回の映画で詳しく人身売買について知ることができたと思います。自分ができることは小さいかもしれないが、友達などにこのような現状があることを伝えようと思います。Twitterなどで広めていきたいと思います。
・まずは多くの人に伝えること。その次のstepが思いつかないです。
・大学生として勉強をもっとしていかないといけないと思いました。友人に伝えるのも大事だと思うし、もっと声を集める必要があると思いました。当事者もそうかもしれないけど、その周りの市民がどう間接的な市民運動参加ができるか考えて行動していきたいです。
・まず無関心をやめる事からだと思います。そこから具体的に自分にできることに対して行動するべきだと思いました。
・創価大学には「英知を磨くは何のため、君代それを忘るるな」という指針と共に「大学は大学に行けなかった人のためにある」という創立者の信念があります。今回映画を見ながら何度も何度も「自分がもし同じ立場だったら」という思いが頭をかけめぐり、その度に胸をかきむしられるようでした。しかし、彼女達の立場で物事を考えることはきっと私にはできません。だって私は彼女達と同じ経験をしていないのですから。だから私はまず「知る」こと、そして「現実から目を背けない」ことから始めたいと思います。そして、彼女達のために大いに学びたいと決意しています。
◆2014年6月22日 武蔵野プレイス(東京・武蔵野市)
参加者の方より(抜粋)
◆2014年5月24日(土) 武蔵野プレイス(東京・武蔵野市)
参加者の方より(抜粋)
◆2013年11月24日 東京ローア・バプテスト教会(東京・稲城市)
◆2013年10月27日 名古屋YWCA (愛知県名古屋市)
参加者の方より
◆2013年9月29日 救世軍神田小隊(救世軍山室記念ホール)(東京・神田)
参加者の方より
◆2013年6月8日 成美教育文化会館 (東京・東久留米)
参加者の方より
◆2013年3月30日 聖書キリスト教会東京教会 (東京・練馬)
性的人身売買とは何なのか――世界各地での実態を描いたドキュメンタリー映画の上映後、婦人保護施設「いずみ寮」施設長の横田千代子さんより、日本の現状についてのお話を頂き、その後、質疑応答・ディスカッションの時間を持ちました。
◆横田千代子さんのお話
(全国婦人保護施設等連絡協議会会長
社会福祉法人 ベテスダ奉仕女母の家 婦人保護施設「いずみ寮」施設長)
日本の売買春は根が深い。
明治時代には東北地方で飢饉による身売りが平然と行われていた。戦後は、米兵のための慰安所が作られた。これは一般婦女子を守る「防波堤」の名目で国が認めた公娼制度だった。
昭和31年に売春防止法ができたが、これは売春する女性の側を取り締まる法律であって、買春客が罰されるものではない。女性の人権に配慮する必要がある。
保護施設にいる女性たちは、過去に性暴力を受けた人がほとんど。
過去の経験のフラッシュバックを起こし、自分も他人も信じられなくなっている。まず心の回復、自尊感情を取り戻すこと。それから身近な人に対する信頼関係を築いていくことが大切。
◆ディスカッション
◆2013年2月25日 国際基督教大学(ICU) (東京・三鷹)
ICUの「国際公共政策」の授業(大森佐和准教授)兼
ICU社会科学研究所のオープンレクチャーとして、「ネファリアス」上映とノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)代表・山岡万里子によるプレゼンを行いました。
受講生に加えて、NFSJ関係者・卒業生など総勢70名以上のご参加がありました。
プレゼン後のQAセッションでは、参加者から多くの質問がありました。
・性的人身売買の加害者は、どのような背景を持った人なのか世界的にデータはあるのか。
・日本国内で性産業が盛んであり、社会的にも当然存在するものとして受け入れられているのは、それが文化として根付いているからなのか。
・NFSJをはじめ、反人身売買NGOは政府や企業にどのように働きかけているのか。効果はあがっているのか。
……等々。
大森先生は公共政策がご担当で、ご自身もECPAT等で児童ポルノ問題などに積極的に関わっていらっしゃるため、先生にもコメントをいただきました。特に日本の法整備の問題点などはとても示唆に富むものでした。
参加者の方より
◆2013年2月3日 東京バプテスト教会(TBC) (東京・代官山)
「ネファリアス」の第2回上映&トークイベントが、東京バプテスト教会(TBC)で無事終了しました。ご協力くださったTBCのSalt & Light Ministryの面々のおかげで200名もの方が出席してくださり、映画鑑賞とその後のプレゼン、Q&Aを通して、性的人身売買の問題を強く訴えました。 日本の状況も含め、私たちノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)の啓発活動の目指すものをお伝えできたと思います。
一見華やかあるいは無害に思える性産業の裏で、どれほどの暴力、欺瞞、搾取、脅迫が行なわれているか。そして女性や子どもたちがなぜ人身売買の被害に遭ってしまうのか……。それは多少の差はあれ、万国共通に存在する金銭欲と肉欲に支配された人々の仕業であり、この映画でその事実を突きつけられた私たちは、決して傍観者であり続けてはいけない――参加者の多くがそのような衝撃と使命感を携えて会場を後にした、そんな印象が、会場での発言やアンケート結果からもうかがえました。
◆参加者の方より
◆2013年1月19日 ウェスレーセンター (東京・南青山)
ノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)とウェスレー・ファウンデーションの共催で「ネファリアス」第1回上映会を行いました。
会場がほぼ一杯になる40名の方が参加され、大盛況となりました。
日本初公開の上映会にご参加くださった皆さま、ありがとうございました!
とても深刻な内容の映画ですが、私もこれまでPCの画面だけで見ていたのが、スクリーンに大きく映るとそれはまた違った感動がありました。ぜひぜひこれから多くの方に見ていただきたい映画です。
上映のあと、日本における性的人身売買について概要をお話しし、その後ディスカッションの時間を持ちました。皆さん活発に意見や感想をくださったり経験をシェアしてくださったりで、とても有意義な時間でした。3人の男子学生を含む若い方たちの参加も多く、また何名もの方からこのイベントの共催を検討しますというオファーをいただき、この問題の重要性をあらためて認識し、使命を感じました。(NFSJ代表・山岡万里子)
◆参加者の方より
◆当日の様子(ウェスレー・ファウンデーションのサイト)