性産業の裏側で少女たちを操るネファリアス――魂の売人たち――

 彼らをはびこらせるのは簡単だ。私たちが“無関心でいればいい。

 

 

 

ネファリアス

売られる少女たちの叫び

 

 

私には価値がない。 私のことなんて誰も気にしない。 だって、「モノ」になったんだから。

性を搾取され、暴力と恐怖により崩壊した魂は、自己否定に囚われて苦しむ。彼女たちが自尊心を取り戻し、未来に希望を持つ日は来るのだろうか――

 

 

制作:エクソダス・クライ / 制作・脚本・監督:ベンジャミン・ノロ

撮影:マシュー・ディッキー、スティーヴ・ウィリス

編集:マシュー・ディッキー、ケニー・ミラクル、ジェシー・ケプキー

 音楽:ジョン・サミュエル・ハンソン

2011年アメリカ作品/1時間36分日本語字幕:山岡万里子(Not For Sale Japan代表)、勝俣孝美

 

 

作品詳細情報

 


ノット・フォー・セール・ジャパンでは、今後も当イベントを順次展開していこうと計画しています。共催してくださる団体の方は、japan@notforsalecampaign.orgまでご連絡ください。



 

 

 

 上映会&トークイベント

 


 ◆ 未 定

 



 

 

過去のイベント

 

 ◆ 12月9日  清泉女子大学(東京・五反田)

 

 

 

<参加者アンケートより>

  • こんな現実があるなんて全然知らなかった。特に驚いたのが、両親が娘を売っていたカンボジアの問題で、貧困が売買春の原因ではないということが本当にショックでした。参加して本当に良かったです。(20代女性)
  • 私も「望んでやっているんだ」と思っていた一人でした。奥が深い問題、今日知れて良かったと思います。(20代女性)
  •  人身取引を容認する社会の問題、犠牲になった人々の負った傷、どちらも大きいものだというふうに実感しました。よい企画をありがとうございます。(50代男性)

 


 

◆ 6月25日  武蔵野プレイス(東京・武蔵境)

 

<参加者アンケートより>

  • 奴隷が世界には4600万人以上いて、日本にも存在していることを知った。世界中で「売春」が行われていることを知った。しかし、その理由を貧困ということだけで片付けてはいけない。モラルや精神の問題なのである。今、世界で問題になっている「売春」を終わらせるために自分が何をできるのか考えたい。(10代女性)
  • 最後のグループディスカッションでいろいろな人からの話や感想が聞けて、さらに理解を深められて良かった。(20代女性)
  • 日本国内での人身取引についても、もっと紹介いただければ! 買春産業の複雑さが伝わる映画でとても見ごたえがありました。(30代女性)
  • 男性にもっと見てほしい。中高の授業で見せたらいい。売春が成長産業だということが驚きでショックでした。根底に女性の地位の低さがあるのかも。事前のキリスト教の勧誘でないというアナウンスは良いと思いました。(40代女性)
  • すばらしい映画でした。もっと話を聞きたかったです。時間が足りないのが残念でした。(40代)
  • 大変ショックな現実だった。(50代女性)
  • 貧困、性虐待、差別…全て弱い女性や子どもが被害者になっていくのですね。自分は何ができるのだろうか、考えさせられました。(50代女性)
  • 児童売買春のことについて、その背景となる社会の構造が、地域や文化、政治、宗教など、とても複雑であることがわかりましたが、感情的には言葉がすぐに見つかりません。(50代男性)

 

 


 

◆2016年6月12日 東京ユニオンチャーチ(東京・表参道)

 
昨日は東京ユニオンチャーチでの『ネファリアス~売られる少女たちの叫び』上映イベントが無事、盛況のうちに終了しました。5年前にNFS創設者バットストーン氏が講演を行い、そこからNFSJの種が蒔かれた大切な場所。昨日も多くの皆さんが大事な問題だと受け止め、考え始めてくださったことに感動しました。上映の実現に尽力してくれたスタッフとユニオンチャーチの皆さんに感謝いたします!


 

◆2015年11月11日 上智大学(東京・四谷)

 

 

 


 

◆2015年10月15日  神戸女学院大学(兵庫県・西宮市)

 

 

 

神戸女学院大学での『ネファリアス』上映イベントは外部からの男子学生含む多くの参加者が集い盛況で、良い学びの機会を提供することができました。

 

Q&Aでは「スウェーデンが売春を禁止しているが、他の国で取り組んでいるところはあるのか?」などの質問があり、また、終了後も「ポルノ漫画が禁止されていないが、これは誰に働きかければいいのか?」「シングルマザーの貧困が売春につながっているのではないか?」など学生さんたちから質問を受けました。

この映画には多くの問題が提起されていて、学生・大人問わず参加者が何かしら学び、得るものがあったことを嬉しく思います。参加してくださった皆さん、そして何より、大学で上映イベントを実現するためにご尽力くださった先生方に感謝します!(漫画『陽はまた昇る』も配りました)

 

 


 

◆2015年10月25日  西国立神の教会(東京・立川市)

 


 

◆2015年10月27日 国際基督教大学(東京・三鷹市)

 

 ※ ICUロータリー平和センターとの共催

 

平日昼間の時間帯でしたが、学生さんに社会人も何名か加わり、20名ほどの参加で上映会が行われました。中には当日、会議室の階下にある学食に立った案内板を見て、飛び入り参加してくれた方もありました。
上映後は留学生を中心に積極的なディスカッション参加があり、盛り上がりました。オーストラリア人の留学生が自らが滞在したことのあるメキシコへの中央アメリカ諸国からの人身取引の実態を話してくれたり、「日本も需要者(買春者)の取締りが必要なのでは?」「日本の性教育が原因なのでは?」「日本人は性的に抑圧されているのか?」「日本でも性産業の裏にはマフィア(暴力団)が関わっているのか?」など多くの質問が出ました。参加してくださった皆さま、ご準備くださったロータリー平和センターの皆さま、ありがとうございました! 




◆2015年9月5日(土) 東区プラザ(新潟市)

 

 

 


◆2015年5月23日   同志社大学(京都)

  

 日 時:5月23日(土)  12:30〜15:30(12:00開場)
 場 所:同志社大学今出川キャンパス 良心館2階  ラーニングコモンズ
 アクセス:京都市営地下鉄烏丸線今出川駅より徒歩5分 →地図
     *地下鉄今出川駅からお越しの方は、改札口よりスタッフがご案内いたします。
 
 参加費:無料
 申込み:こちらのフォームよりお申し込みください。(所要時間1分)
 問合せ:nefarious0523@gmail.com(メール)、@nefarious0523(Twitter)
 主 催:ノット・フォー・セール・ジャパン学生団体SMILE
 
 *上映時間は約95分です。
 *内容的に高校生以上のご参加をお勧めします。

 

 


 

 

◆2015年4月20日  武蔵野プレイス(東京・武蔵野市)

  


ディスカッションより

 

Q:人身売買の実態について、チョコレート原料のカカオについてなどは知っていた。企業はなにもできないのだろうか? (男性)

 

A:フェアトレードの試みが随所にある。とくに欧米の消費者の間では購買を通じて企業への支持を表明する方法として定着しているようだが、日本ではなかなか浸透していない。それでも市民が選ぶことで変わる。チョコレートで言えば、日本の森永製菓が昨年、日本メーカーとして初めてフェアトレードチョコレートを発売。市民の支持がないと続かない。

 

Q:現代の日本を考えると、女子高生であることに付加価値があるとメディアがとらえているようだ。それは、女子高生を性的対象としてみること。本人たちはそのように見られていることに気づいているのかもしれないが、自分たちが女子高生であることに価値があるとわかって振舞っているのかも。
どもが性的な対象として美化されている。これが、性虐待を受ける循環を生んでいる。日本でも子どもの性虐待は増えているのだろうか?(女性)

 

A日本はあまり性的虐待は無いと思われているけれど、実は多くは家庭内で起きていて隠されており、表に出てきていないだけ。年間2万件起きているという推計もある被害者は、年齢が低くて理解できていない、あるいは嫌だと思っても愛情を失う、また生活基盤を失う恐れから告発しにくく、家族は見ないふり、あるいは隠す。インターネット上に溢れる児童ポルノの多くは親近者によって撮影されており、これは虐待の証拠映像である。

 

 

Q:映画の中で、カンボジアで性産業から子どもを保護、リハビリしている人(アガペ宣教団のドン・ブルースター)が、「児童の性虐待を解決するには、教育や収入の問題だと言われているが、そうではなくモラルとスピリチャリティの問題だ」と語っていたのが印象に残った。このモラルとスピリチャリティはどうしたら育むことができるのか。(女性)

 

A:やはり、自分自身をなにも条件をつけずに愛してくれる人がいることが大切なのではないかと思う。それにより、自分は「モノ」「商品」なのではなく、存在自体に意味と価値があると感じられるようになる。

思いやりのあるコミュニケーション、目に見えているものから心の内側を汲み取る思いやり。遠回りに見えるがそうした交流が普通に社会にあることがこうした問題を解くことになると思う。

 


 

参加者の感想(抜粋)

 

 ・受容する側が供給を作っている。消費者である僕たちが人を商品と思わないことが大切だと思った。

 

・自分と自分の大切な人に置き換えて考えること。加担しないこと。

 

・育った場所に風俗店やストリップの店が多くあり、そこで働いている外国人女性などに対して「好きでやっているんだろう」と嫌悪感を抱いていました。この映画を観てそうでなかったと知り、自分の偏見を反省しました。

 

・貧困解決に対して資金や教育の必要性が言われるが、それらが整っても人身売買は起こっている。人間の根本的な部分になる感情を利用した産業だから根強いのだと思う。



 

◆2015年2月14日 三・一教会 (神奈川・相模原)

 


 

◆2014年11月20日,27日 共立女子大学 (東京・一ツ橋)

 


 

◆2014年11月15日 静岡県立大学(静岡学生NGOあおい)

 

参加者の方より(抜粋)

 

 ・様々な要因があることが分かった。教育、文化、モラル、どれも必要であり1つだけでは解決できないのだと映画を見て気づかされた。

 

・人身取引の被害者は宗教色を抜きにしても、自尊心の回復が重要であると理解できた。

 

・貧困だけではなくてむしろモラルの部分で自分とは全く違う考えられないような思考で、見ていて怒りを覚えました。最後、じゃあ私はどうすればいいのだろうともやもやしました。





 

◆2014年10月26日  ウェスト東京ユニオンチャーチ (東京・三鷹)

 

参加者の方より(抜粋)

 

・まずは売春婦たちを見下すのをやめること。現実を直視させるインパクトある映画だった。(10代女性)


  ・人身売買の原因となっている諸問題がいかに根深いかを学ぶことができた。個人でできることは少なくても、皆が正しく理解して力を合わせれば必ず解決への糸口を見つけることができるし、一人ひとりの生き方にも変化をもたらすことができると信じる。(10代女性)


・人々の認識を上げることが重要であるが、ソーシャルメディアなどを使って(ASLのバケツチャレンジのような)地球規模のムーブメントとして広げることで、短期間に効果が上げられると思う。(10代女性)

 



 

◆2014年10月25日  ケア・インターナショナル・ジャパン(東京・目白)

 

参加者の方より(抜粋)

 

・起こっていることは知っているつもりだったが,裏側にある本当の課題を知ることができました。自分にできることは何なのか、考え続けていきたいと思います。(30代女性)

 

・「好きで性産業に入っている」という安易な見方を否定する、背後のシステムに目を向けることができてよかった。(20代男性)



 


 

◆2014年9月27日 JELAミッションセンター(東京・恵比寿) 


参加者の方より(抜粋)

 

・ 深い人間の罪、根っこの部分は何なのかを考えさせられました。加害者にも弱さ、むなしさがあり、赦され変えられて行く必要があるし、我々にも麻痺している部分、諦めもある。(50代女性)

 

・女子高生には辛い内容だったとは思うが、知っておくべきことだった。必ず将来の生き方にもつながって行くと思う。(50代男性)

 

・人身売買には、自分が考えていたこととは全く違う構造・システムがあることを知りました。(40代女性)

 

・私自身もまた人身売買に加担しているのだろうと思う。手口や方法は時代によって変化しているが、結局は人の心の問題かと思うが、廃絶への途方もない道のりを思うと心が痛んだ。(20代男性)

 

・人身売買はされる側が絶対的な被害者ではあるが、する側も少なからずは同じように被害者なのかもしれないと思いました。負のスパイラルを断たなければならない。共通しているのはみな愛に飢えているということ。(20代女性)

 


 

◆2014年8月23日 浦和コミュニティセンター

 

参加者の方より(抜粋)

 

・性的搾取だけでなく、とても安い服を作らされている人達も増えている。モラルの低下、SNSやインターネットの普及を考えると、子供にスマホを持たせないとか男性のモラルを高めるとか、何とか改善されていくと良いと思う。

 

・21世紀の今、こんなことが行われているなんて今まで知りませんでした。大きなショックです。格差が広がっているのは日本の社会でも感じられますが、人間が物になるなんて言葉が見つかりません。女性が今でも下に見られていると感じます。本当の人間愛で救う活動をされている方々がいることも知り、カルトから救う活動と同じものを感じました。

 

・最後に紹介されていたウィリアム・ウィルバーフォースが実際にしたことを私も始めていきたいと思いました。多くの人にこの問題を知ってもらうべきだと改めて思います。

 


 

◆2014年8月2日 第21回AIDS文化フォーラム in 横浜

 

参加者の方より(抜粋)

 

・貧困、親への資金など国によって理由は違うけれど、その人の心が破壊され操られ...同じ女性として胸が痛くなりました。

 

・売春に自由意志など存在しないというメッセージが印象的でした。

 

・世界で行われている性的搾取を知らなかったわけではありませんが、どこかで避けてきたように思います。日本でも似たようなことが起きていると思います。人間の「欲」は人間としての尊厳やプライドもなくしてしまいます。映画の中の人達が希望の光を見たのが唯一の救いです。

 

・自分の娘を売るという現実がとてもショックでした。ひとりひとりが(男女ともに)自分の体を大切にしていける国が増えることを願っています。

 

・現実を見ること、知ることはが怖くて参加を迷いました。けれど現実を知ることは大切だと思います。自分も出会った人とのつながりを大切にして現実を伝えていきたいと思います。

 


 

 

◆2014年7月12日 創価大学(東京・八王子市) 


           Lighthouse Youth Forumとの共催

 

 

参加者の方より(抜粋)

  • ・日本ではあまり認知されていない人身売買と思うので、この問題を広めていく活動を行いたいと思いました。

     

    ・今回の映画で詳しく人身売買について知ることができたと思います。自分ができることは小さいかもしれないが、友達などにこのような現状があることを伝えようと思います。Twitterなどで広めていきたいと思います。

     

    ・まずは多くの人に伝えること。その次のstepが思いつかないです。

     

    ・大学生として勉強をもっとしていかないといけないと思いました。友人に伝えるのも大事だと思うし、もっと声を集める必要があると思いました。当事者もそうかもしれないけど、その周りの市民がどう間接的な市民運動参加ができるか考えて行動していきたいです。

     

    ・まず無関心をやめる事からだと思います。そこから具体的に自分にできることに対して行動するべきだと思いました。

     

    ・創価大学には「英知を磨くは何のため、君代それを忘るるな」という指針と共に「大学は大学に行けなかった人のためにある」という創立者の信念があります。今回映画を見ながら何度も何度も「自分がもし同じ立場だったら」という思いが頭をかけめぐり、その度に胸をかきむしられるようでした。しかし、彼女達の立場で物事を考えることはきっと私にはできません。だって私は彼女達と同じ経験をしていないのですから。だから私はまず「知る」こと、そして「現実から目を背けない」ことから始めたいと思います。そして、彼女達のために大いに学びたいと決意しています。


 

 

2014年6月22日 武蔵野プレイス(東京・武蔵野市)

 

参加者の方より(抜粋)

 

  • ・無知からの犯罪は多い。知らないから売春客も増えていく。被害者の人生や思いを伝える、教える、知ってもらうことが大切だと思った。このイベントで人身売買は社会的問題から発生し、被害者の尊厳を壊し心理的破壊までしてしまう恐ろしいものだということが分かりました。法と業者のイタチごっこを防ぐのは難しいと思うが、個人がこの問題に関心を持ち、何かを考える機会を持つことが必要だろう。
  • ・とても勉強になった。特に男性に見てほしい。
  •  
  • ・疑問を感じる人と考えを共有できて力になった。当たり前になってしまっている日本社会における疑問を法制化に結びつけたい。
  • ・日本とは縁のないものだと思っていた人身売買が日本と関わりがあることを初めて知りました。背を向けることは簡単ですが、もっとこの問題について考えて行かなければならないと思います。

 

2014年5月24日(土)   武蔵野プレイス(東京・武蔵野市)

 

参加者の方より(抜粋)

 

  • ・とても多くのことを学ばせて頂きました。日本の人身売買の現状を知るにつれ、日常の中に複雑にからみ合う形で浸透しているのだと分かり、問題の根深さを感じました。
  •  
  • ・今まで人身売買の現状を知る機会が無かった。映画の中で見たたくさんの被害女性たちのインタビューが心に刺さった。
  •  
  • ・タイの状況にとても驚きました。第三者の搾取している組織よりも深刻なのは、その国の性への考え方なのだと分かりました。日本でも売春は身近にあるので正しい情報を得て犯罪を減らしていきたいですね。
  •  
  • ・スマホなどの情報機器の扱いに危険を感じます。今は小学生がスマホを持ち、若い親や学校の知識の低さに危機感を持っています。
  •  
  • ・複雑化する社会そして付随する性的人身売買の根絶は、国家規模による取締りと各個の自己啓蒙以外に、再文明化への道筋はつけられないのではないだろうか。
  •  
  • ・周囲への情報提供、政府へのロビー活動への支援など「人身売買」という言葉をもっと普及させるべきだと思います。

 

◆2013年11月24日 東京ローア・バプテスト教会東京・稲城市)

 


 

◆2013年10月27日 名古屋YWCA (愛知県名古屋市)

 

参加者の方より

  • ・衝撃的だったけれど、絶対目を背けたくないと思った。(20代・女性)

  • ・この産業が急成長しているという現実に人間の愚かさを感じる。生きてこなければ良かったと思う女性がたくさんいることが悲しい。(40代・女性)

  • ・男児の被害や日本の性産業の実態についても広めてほしい。(30代・女性)

 

◆2013年9月29日  救世軍神田小隊(救世軍山室記念ホール)(東京・神田)

 

参加者の方より

  • ・モルドヴァやカンボジアの状況に唖然となりました。私はクリスチャンではありませんが、人の愛がないと呪っていた人たちを救済するために神の愛を訴えることの有効性について考えさせられました。(40代・男性)
  • ・無償の愛として宗教があることは重要だと感じました。一方、日本では無宗教の人が多い中でどのような救いの方法があるのか気になりました。(30代・女性)
  • ・まずは周りの人に知ってもらうこと。知らない、知ろうとしない人が多すぎます。(60代・女性)

 

◆2013年6月8日 成美教育文化会館 (東京・東久留米)

 

参加者の方より

  • ・見ているのが苦しいとも思いましたが、よく情報が集められていて大変良かった。日本にも同様な問題があることは明らかなので、同じようなドキュメンタリー映画があるといいと思います。(60代・女性)
  • ・バイリンガルのイベントで日本人以外の感覚を知ることができたのが幸いでした。(40代・女性)
  • ・「必要悪」「表現の自由」という価値観へどうアプローチして行くのか、本当に難しいと思います。素晴らしいフィルムでした。(40代・女性)

 

◆2013年3月30日 聖書キリスト教会東京教会 (東京・練馬)

 

性的人身売買とは何なのか――世界各地での実態を描いたドキュメンタリー映画の上映後、婦人保護施設「いずみ寮」施設長の横田千代子さんより、日本の現状についてのお話を頂き、その後、質疑応答・ディスカッションの時間を持ちました。

 

◆横田千代子さんのお話

(全国婦人保護施設等連絡協議会会長

 社会福祉法人 ベテスダ奉仕女母の家 婦人保護施設「いずみ寮」施設長)

 

日本の売買春は根が深い。

明治時代には東北地方で飢饉による身売りが平然と行われていた。戦後は、米兵のための慰安所が作られた。これは一般婦女子を守る「防波堤」の名目で国が認めた公娼制度だった。

昭和31年に売春防止法ができたが、これは売春する女性の側を取り締まる法律であって、買春客が罰されるものではない。女性の人権に配慮する必要がある。

 

保護施設にいる女性たちは、過去に性暴力を受けた人がほとんど。

過去の経験のフラッシュバックを起こし、自分も他人も信じられなくなっている。まず心の回復、自尊感情を取り戻すこと。それから身近な人に対する信頼関係を築いていくことが大切。

 

◆ディスカッション

  • ・地域の無関心を関心を寄せる方向に変えて行かなければいけない。(参加者)
  • ・日本は性に関してオープンではない。カワイイ文化は性的に抑圧されている証左ではないか。女性に幼さ、未熟さを求めている。成熟を怖がる。(参加者)
  • ・性的な虐待はむしろ家族の中で起きている。それは日本だけの問題ではない。男性の性、女性の性の考え方、感じ方。性と生の関係、捉え方を幼いうちから学ぶべきだが、遅れている。とくに日本では。(横田)
  • ・言葉の問題について。「売春」という言葉は、背景となる社会構造を覆い隠す。「買春」の事実に目を向けると、人身売買であるという異常性に気付く。身近なところで起きている問題と気付く。(NFSJ代表・山岡)

  • ・春を買うという言葉がおかしい。「春」という文字には優しさというニュアンスがあり、癒し、あるいは福祉的産業であるかのようなイメージを植え付ける。「性の売買」と言い換えるべき。買春、売春の事実に対して何もしないことは人身売買という犯罪に加担すること。日本社会の中では性の抑制装置が働いていないのではないか。(参加者)
  • ・DV(家庭内暴力)の加害者は、子供の頃に正しい価値観の元に育たなかったために、DV・虐待であることを意識していない。(児童ポルノの売り手、買い手、鑑賞する人も含めて)自分の欲求のままに動いて、相手を尊重する気持ちが薄れているようだ。子どもたちには、自分を大切にする気持ち、自分が望まれて生まれてきたという自己肯定感が絶対に必要。(参加者・助産婦)
  • ・子どもたちを教育し予防するためには、被害者から直接話を聞くことが必要ではないかと思ったが、それは可能か?(参加者・教育関係者)
  • ・婦人保護施設の対象者は18歳以上だが、実際には17歳以下(児童福祉法の対象者)からの相談も受けている。彼らを早く助けなければと思う。また、もっと早くから予防教育および救済が必要。国を動かす大きなイベントを行いたい。「暴力を許さない」ということ。また、性に関してフランクに話せる関係性を構築することが大切だ。(横田)
  • ・映画を見て、女性たちの痛みを感じるとともに、自身も男性として、男性が変わらなければならないと痛感した。性に関することだけではない。権力に対して、あるいは相手をコントロールしたいというゆがんだ欲望を持っていないか。自分の中にも感じることがあることを自覚した。(聖書キリスト教会尾山牧師)

 

◆2013年2月25日  国際基督教大学(ICU) (東京・三鷹)

 

ICUの「国際公共政策」の授業(大森佐和准教授)兼 ICU社会科学研究所のオープンレクチャーとして、「ネファリアス」上映とノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)代表・山岡万里子によるプレゼンを行いました。
受講生に加えて、NFSJ関係者・卒業生など総勢70名以上のご参加がありました。

 

プレゼン後のQAセッションでは、参加者から多くの質問がありました。

・性的人身売買の加害者は、どのような背景を持った人なのか世界的にデータはあるのか。
・日本国内で性産業が盛んであり、社会的にも当然存在するものとして受け入れられているのは、それが文化として根付いているからなのか。
・NFSJをはじめ、反人身売買NGOは政府や企業にどのように働きかけているのか。効果はあがっているのか。
……等々。

 


大森先生は公共政策がご担当で、ご自身もECPAT等で児童ポルノ問題などに積極的に関わっていらっしゃるため、先生にもコメントをいただきました。特に日本の法整備の問題点などはとても示唆に富むものでした。

 

参加者の方より

  • ・とても強烈で、新しい視点を得ることができました。(10代・女性)
  • ・性産業の裏社会の奥深くまで根強く存在する“悪しき商売”。国によって売春を行う要因は異なることを学んだ。次に私たちが考えるべきことは「どう解決すべきなのか」。それを考えさせられる映画でした。(20代・男性)
  • ・私はこれからまちづくりに関わります。横のつながりを強めていくことで、国内の人身売買を止めたり、海外での問題への関心を促すことができるかなと考えました。(20代・女性)
  • ・映画の内容・資料内の統計ともにとてもショッキングなものでした。遠い国で起きているように感じてしまうことだが、自分達の身近でも関わっている問題であるということに改めて気づかされた。たとえ貧困が解決されても、子を売る親の意識が変わっても、需要がなくならない限り人身売買はなくならない。僕たち一般市民の問題意識を高めていく必要があると思う。(20代・男性)

 


 

◆2013年2月3日  東京バプテスト教会(TBC) (東京・代官山)

「ネファリアス」の第2回上映&トークイベントが、東京バプテスト教会(TBC)で無事終了しました。ご協力くださったTBCのSalt & Light Ministryの面々のおかげで200名もの方が出席してくださり、映画鑑賞とその後のプレゼン、Q&Aを通して、性的人身売買の問題を強く訴えました。 日本の状況も含め、私たちノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)の啓発活動の目指すものをお伝えできたと思います。

 

  一見華やかあるいは無害に思える性産業の裏で、どれほどの暴力、欺瞞、搾取、脅迫が行なわれているか。そして女性や子どもたちがなぜ人身売買の被害に遭ってしまうのか……。それは多少の差はあれ、万国共通に存在する金銭欲と肉欲に支配された人々の仕業であり、この映画でその事実を突きつけられた私たちは、決して傍観者であり続けてはいけない――参加者の多くがそのような衝撃と使命感を携えて会場を後にした、そんな印象が、会場での発言やアンケート結果からもうかがえました。

 


◆参加者の方より

  • ・加害者にも被害者にも心の根底に欲望があることが感じられた。奴隷制度はなくなったかもしれないが、奴隷という存在は古代社会よりあり続けて来たのだと思う。happy endになるように良い社会をつくっていきたい。(50代・男性)
  • ・現実を知ってショックでした。大多数が自分が望んでではなく強制的に働かされていること、自分の認識が大きくずれていたことに気づかされました。この問題にまずは祈りを持ち、そして行動していきたいと思う。(20代・女性)
  • ・表面的に問題を捉えるのではなく、それに関わる人々の心の闇に着目している点は大変感銘を受けた。(30代・女性)
  • ・Very difficult to watch but so powerful and I was very thankful for the hope of salvation at the end of the film.(50代・男性)
  • It is very eye opening and shocking movie. But I think I should watch it to know what’s going on in this real world. Thank you.(30代・女性)

 

 



 

◆2013年1月19日  ウェスレーセンター (東京・南青山)

 

ノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)とウェスレー・ファウンデーションの共催で「ネファリアス」第1回上映会を行いました。

 


会場がほぼ一杯になる40名の方が参加され、大盛況となりました。

日本初公開の上映会にご参加くださった皆さま、ありがとうございました!

とても深刻な内容の映画ですが、私もこれまでPCの画面だけで見ていたのが、スクリーンに大きく映るとそれはまた違った感動がありました。ぜひぜひこれから多くの方に見ていただきたい映画です。

上映のあと、日本における性的人身売買について概要をお話しし、その後ディスカッションの時間を持ちました。皆さん活発に意見や感想をくださったり経験をシェアしてくださったりで、とても有意義な時間でした。3人の男子学生を含む若い方たちの参加も多く、また何名もの方からこのイベントの共催を検討しますというオファーをいただき、この問題の重要性をあらためて認識し、使命を感じました。(NFSJ代表・山岡万里子)

 

 

◆参加者の方より

  • ・人身売買という難しいテーマを分かりやすく見せてくれた映画でした。日本国内での人身売買のケースについてもプレゼンを通して知ることができました。(20代・女性)
  • ・人身売買について何も知らなかった。この問題の複雑さを知った。すべての人が性に対してのモラルを持つべきだと思った。」(10代・女性)
  • ・女性目線だけでなく男性目線の内容も知りたかった。なぜ違法行為を繰り返すのかなど。(20代・女性)
  • ・本当に衝撃的でした。(20代・男性)
  • ・この問題について考え続け、少しでも発信し、風化させないようにすることが今できる精一杯のことかもしれないと思う。(10代・男性)
  • ・Moving, shocking, quite informative and educational.(60代・女性)

 

当日の様子(ウェスレー・ファウンデーションのサイト)